高卒の方が最短で図書館司書(=司書)になる方法を具体的にご説明します。
- 高卒が最短で図書館司書資格を取得する方法
- 高卒が図書館で働くには?
目次
高卒から図書館司書になるには
図書館司書の資格を取得できます。資格取得方法は2つ↓
司書補講習(通学)を受講、その後実務経験を積み司書講習(通学)を受講する(最短3年) 詳細はコチラ
通信制大学・短大(正科生)で図書館司書の資格を取得する(最短2年)詳細はコチラ
以下、それぞれの取得方法についてより詳しくご説明します。
司書補講習と司書講習(通学)で図書館司書を取得する
『司書補』と『司書』よく似た言葉なので間違えないでね。
図書館資格の取得方法
*画像:スタディサプリ進路より
高卒の方は司書講習の受講資格がありませんので、まず司書補講習を受講します。
司書補講習を修了し司書補の資格を取得。
そして、2年以上司書補として図書館で勤務をすると、司書講習の受験資格を取得できます。
司書講習を受講して修了。
司書補としての勤務経験が3年以上になったら図書館司書の資格を取得できます(最短3年)
司書補講習(2ヶ月間)
修了
司書補の資格取得
司書補として2年以上図書館で勤務
司書講習(3ヶ月間)
修了
司書補として通算3年以上図書館で勤務
図書館司書の資格取得
メリット
『司書補講習』と『司書講習』合わせて5カ月程度通学して学習します。
直接指導を受けられますので、わからない箇所があったらその場で質問して解決できるのが良い点。
お友達を作ればさらに楽しく勉強できます。
デメリット
応募の際に作文を提出しなければなりません。
応募者が定員オーバーしたときには、作文によって合否がきまります。選考で落ちてしまい司書補講習を受講できないことも多々あります。
また、連続して数か月受講しなければならないので仕事をしている社会人には難しい。仕事を休めないですよね、働きながらではムリ!
また、司書補講習を実施しているのは全国で3つの大学だけです。お住まいから会場が遠い場合は、交通費・宿泊費が必要になります。
⇒通信制大学と通学(司書講習)の比較 こちらのページも参考にしてください。
司書補講習を実施している大学
- 聖徳大学(千葉)
- 鶴見大学(神奈川)
- 愛知学院大学(愛知)
*令和4年
⇒司書講習・司書補講習を実施している大学一覧 司書補講習を実施している学校は少ないです。
通信制大学・通信制短大で図書館司書を取得する
通信制大学もしくは短大に入学して、図書館司書の資格と大学卒業を同時に目指します。
大学(もしくは短大)を卒業することで図書館司書の資格を取得できます。
*画像:八洲学園大学公式サイトより
通信制大学で図書館司書の資格を取得する方法は、
科目履修生になって資格取得に必要な科目だけを履修する方法
正科生になって図書館司書の資格と、大学(もしくは短大)卒業を目指す方法があります。
しかし、は短卒以上でないと入学できませんので、高卒の方は正科生として通信制大学(もしくは通信制短大)入学することになります。
通信制短大であれば最短2年で図書館司書の資格を取得できます。
メリット
通信制大学は高卒以上であれば誰でも入学できます。
入学する際に学力テストや作文の提出はありませんので、落ちてガッカリすることはありません。
また、通学が最小限!働きながら学びたい社会人や育児中の主婦でも学びやすいです。通学は近畿短大の場合は数日~。
短大を卒業すれば短卒、大学を卒業すれば大卒の学歴になれます。
通信制大学は文科省が認めた正式な大学です。履歴書に書くことができる立派な学歴!
デメリット
図書館司書の資格に加え、短大もしくは大学の卒業も目指さなくてはなりません。
司書補講習より勉強することが多いです。
図書館司書資格を取得できる通信制短大
⇒よくわかる通信制短大ガイド 通信制短大の学費・卒業しやすさ・取得できる資格・免許をまとめました。
高卒から図書館司書資格取得のための費用
司書補講習+司書講習で図書館司書資格を取得した場合にかかる受講費は20万円~。
通信制短大での費用は総額30万円~。短卒の学歴+図書館司書資格を取得できます。
*大学により費用は異なります。
⇒学費の安い通信制大学・通信制短大ランキング 少しでも費用を抑えたい方は参考にしてください。
高卒から図書館で働くには
資格がなくても図書館で働くことはできます。雇用形態は正社員・パート・アルバイト・派遣社員とありますが、最近の傾向は派遣社員として雇う図書館が増えています。*公共図書館の正社員は公務員です。
ただし、求人によっては有資格者に限定していたり、短卒以上の学歴を求められることもあるので、図書館司書資格を目指すことをおすすめします。
「高卒から最短で図書館司書になるには」まとめ
司書補講習+司書講習、それとも通信制大学もしくは通信制短大、どちらにするか迷いますね。
それぞれのメリット・デメリットを比較して、ご自身のライフスタイルに合った学習方法を選んでください。
なお、このサイトでは社会人を対象としていますので全日制大学(通学)にて資格取得する方法は省略しています。
【体験談】高卒から通信制短大に入学、最短2年で卒業を目指して奮闘中!
近畿短期大学通信で短大卒業と司書資格を目指して奮闘中の30代女性のリアル体験談です。
メディア授業・WEB試験とインターネットでできることが多いので、北海道に住んでいても大阪の短大で学べるのは良いですね。
以下、体験談です。
*体験談はランサーズ・クラウドワークス等のクラウドソーシングで募集しました。
近畿短期大学通信に入学した理由
入学のための試験はありません。他校に比べて割安の学費を払えば、入学を認めてもらえる間口の広さが大きな魅力です。
それ以外に近畿短期大学を選んだ理由としては、社会に出てからも役立つ機会の多い商業経済系の学科である事と、私が取りたかった図書館司書の資格は高卒では得られないからです。
メディア授業を自宅で受講できるからスクーリングなし
近畿短大キャンパスがある大阪と、北海道に住む私では距離があり、移動費用もバカにならないのでスクーリングは卒業必須のもの以外利用していません。
インターネットで受講できるメディア授業で単位を取得しています。なので授業や生徒さんの年齢層に関しては何とも言えません。
通常のスクーリングは土日、日曜、夜間、夏季、の三種類で事前予約申し込みが必須です。土曜日曜のスクーリングは教科こそ代わる代わるですが、ほぼ毎週行われていて頻度は高めです。
卒業ゼミナールがあるので通学0日ではない
卒業には、学年毎に必要な通信教科・面接教科の単位の取得と2泊3日の卒業ゼミナールへの参加が必要です。
卒業ゼミナールはこれから参加予定なのでよく存じません。
通信教科の単位を取得するには、まずは科目ごとに出題されたレポートを提出します。
レポートの提出によって、科目終末試験の受験資格を得ます。
決められた期限内に試験受験を申し込み、所定の日付に受験し合格すればその教科の単位が取れます。
この試験はWEB受験と会場受験の二種類があり、任意選択が可能です。
WEB受験は、ネット環境があれば自宅で受験可能であらゆる資料や文献を持ち込み可能な代わりに教科書のどの範囲から出題されるかわかりません。
会場受験は、資料の持ち込みを固く禁じられ特定の会場へ足を運ぶ必要がある代わりに、試験設題集(入学時全員配布)の20の設題の中のどれかが必ず出題されます。
どちらも同じ時間帯に試験が行われるため、公平です。
面接教科の取得方法として前項で挙げたスクーリングの他にメディア授業があります。
これは前期後期特定の約2か月間の特定の期間のみ開講されます。
申し込んで受講許可が下りた教科の全15回に分かれた動画授業を受講し、受講期間の最後に開かれる試験に合格すれば単位が取得できます。
メディア授業の開講中はそちらにけっこうかかりきりとなります。一日の自由時間の大半をそちらに割くことになります。
土日はびっしりパソコン前に張り付いても完了は期限ギリギリだったりします。
それ以外の通信教科は、しっかり勉強しようと思えばキリがありませんが、単位を取ることだけを考えるなら教科書や参考文献を読み込んでレポート1本を仕上げるのに一日2.3時間を割くとして1週間あれば足りると思います。
あまりいい加減にやると終末試験で苦労する羽目になるのでほどほどが肝心です。
教科によっては参考文献を複数読むよう指示がありますので、お時間のない人はかえってそちらの方が大変かもしれません。
メディア授業はネットカフェやホテルに籠って受けると、誘惑が少なくて集中して取り組めました。
参考文献は、カフェや喫茶店に1冊持ち込んだり、仕事の休憩時間や乗り物移動中や病院の待ち時間などを活用すると無理なく読み進められました。
最も気に入ったのはメディア授業
学費の安さや間口の広さも上げたいのですが、メディア授業がいちばん気に入った点です。
拘束時間は結構取られますし、受講期間も決まっているので不自由さもありますが、学校に通えない身としては先生の授業を受けられる貴重な機会です。
一人で机に向かっていると、わからなくて躓いたときに理解して乗り越えるまで結構な時間を要しますが、このメディア授業の受講期間中なら教科担当の先生に気軽に気になった点を尋ねられるので理解度が深まります。
良くないと感じたのは科目終末試験
「レポートを出さない事には受験する資格すらない」という仕様がまずなかなか厳しいです。
社会人の人は特に、提出期限と仕事の繁忙が重なるとこれをこなすのは実際厳しく、予定の帳尻を合わせるために睡眠時間を削るなど無理をして体調を崩すこともあります。
試験の内容については各教科それらしい設題で納得できるものですが、問題は試験結果です。
レポートの提出時と異なり、採点結果の詳細や先生のコメントなどなくただ単に試験結果として点数と合否の判定だけが知らされます。
ギリギリ合格までならまあ良いのですが、問題は不合格だった場合です。
何故、どこが、どのように、どのくらい至らなかったのかが受験者にはわかりません。
次回の試験までに対策を練ろうにも想像するしかないのです。
どんな回答が良い回答なのかもよくわかりません。
記述形式の場合にある程度の長さは必要なようですが長くても短くても合否まちまちです。
基準を教えてもらえないにしても、せめてどこが悪かっただけわかればまだ助かります。
近畿短大通信は本当におすすめなのか?
今の世の中に学歴を必要としている人がどのくらいいるかですよね。
現状の生活の時間とお金を割いてでも今すぐ学歴を必要としている人々には、近畿短期大学は本当にありがたい大学だと思います。
入学時期は4月・10月の2か所ですが、それ以前でもレポートの作成などは行えるので、スムーズな単位取得の助けになります。
最初に払う学費の他に、参考書代や試験の受験費などでちょくちょく出費はありますが働きながら無理なく払える金額ですし、まとまったお金が一度に出ていくあの喪失感がないだけでも違います。
しかし後からつぎ足す必要がないほど高度な教育を受けた人、高校を卒業してすぐ働き始め一家を支える大黒柱として誇りを持ち、そもそも勉強など必要としない人が私の以前の勤め先にはたくさんいました。
そんな人達に囲まれていたこともあり、私がやっていることはあまり理解されていませんでした。
30過ぎという私の年齢もあり「そんな事する暇があるなら男作って結婚しろ」などど影で笑われました。体調を崩したこともありその職場は辞めてしまいましたが、大掛かりな勉強はなかなか負担の大きい事柄です。
どんな人にも勧めることはできませんね。
卒業後の目標は図書館で働くこと!
求める最良の結果としては「司書過程で取った司書の資格を生かし図書館で働く」ことなのですが、間口が狭くお給料も少ないようなのでとりあえずそれはあくまで夢として第一希望に挙げます。
もともと高卒の自分にコンプレックスを感じており、最終学歴として明かす時に恥ずかしさを感じていました。
それが短大卒になるのは少し自信が付きます。
単純に短大卒業資格が取れるだけでも、「この歳でこれだけ頑張りました」というアピールに繋がり、そこそこの年長者でも就職の助けになるのではないかと思います。
実は、在職中に新人教育の手際や指導内容を褒められて「先生に向いてるよ」なんてありがたいお言葉を頂きました。
アルバイトの家庭教師の求人を拝見すると短大・大学卒の資格を求められている事があります。
卒業すればお世辞に乗ってそれを目指すことも出来るのですよね。
もし将来に繋がらなかったとしても、家と会社を往復するだけの人生にやりがいや目標が出来たことが一番の収穫です。
もう少しで卒業なのでまずはもうひと頑張りです。
以上、近畿短大通信在学生からの口コミでした。
*体験談はランサーズ・クラウドワークス等のクラウドソーシングで募集しました。